
平成22年度 工芸技術記録映画
重要無形文化財「鋳金」の保持者である大澤光民は、高岡の伝統的な焼型鋳造の技法を高度に体得し、さらに鋳ぐるみという独自の技法を編み出し、独創的な世界をつくりだした。
鋳ぐるみとは、焼型でつくった堅牢な鋳型に、金属の線や釘を固定してから鋳込み、装飾的な文様を作品の表面に浮かび上がらせる技法だ。
この映画は、大澤光民が鋳ぐるみ鋳銅花器『地から宙から』を完成させるまでの制作工程を、映像で克明に記録したものである。
この作品には、大澤の高度な焼型鋳造の技量と、独自のわざ・鋳ぐるみの面白さが、二度に亘る複雑な鋳造の工程を通して最大限に表現されている。
監督:小泉修吉
制作:鈴木正義
脚本:今井友樹
企画:文化庁
製作:グループ現代
2010年/35ミリ/カラー/36分